2013年09月10日

映画「立候補」木野内哲也プロデューサー舞台挨拶の様子

現在好評上映中の映画「立候補」
8月31日(土)に行われた木野内哲也プロデューサーの舞台挨拶face02icon14

初日だけの予定が急遽2日間にわたって計3度の舞台挨拶をしてくださいました。長野の人の気質なのか、普段、舞台挨拶の際だと質問が出にくい中、今回はかなりいろんなところから質問が飛び交い熱気ある舞台挨拶となりましたicon14

映画「立候補」木野内哲也プロデューサー舞台挨拶の様子

Q1、映画を作った経緯をお聞かせください。

 以前に務めていた会社の先輩後輩の間柄であった藤岡監督と2005年に「フジヤマにミサイル」という映画を作って公開したが、泣かず飛ばずだった。二人で華々しくデビューする気持ちでいたが、それがトラウマになってしまい次回作がずっと撮れないでいた。藤岡監督は一旦、映画監督という夢をあきらめ、出身の山口に帰ってしまう。
 今から2年くらい前に「もう一度チャレンジしたい、映画を撮りたいから、協力してほしい」と連絡がきた。自分も一緒にもう一度、映画を撮りたいと思っていた。何を撮るかはその時は聞かず「よしやろう!」という話から始まった。
 じゃあ、何を撮るか?と、聞いたら「泡沫候補をとりたい」と彼が言った瞬間、これは、映画界の泡沫監督、泡沫プロデューサー…つまり俺らの話だな、という話になったところから具体的には外山恒一さんやマック赤坂さん、羽柴さんらにコンタクトを取り、撮影が始まりました。


Q2、撮影の中で苦労した点は?

 単純に自分のキャラクターだと思うが、苦労ということはあまり感じなかった。「映画を撮る」という、自分たちがやりたいことをやっているので、逆に大変なことであるとなおさら面白くなってくる。
 そんな気持ちで、ずっとやっていた。苦労という意味ではあまり覚えていない。常に面白かった。今も面白いですけどね(笑)

大阪府知事選の街頭演説のシーンは大変そうに見えましたが?

僕と監督と製作陣二人で灘波駅でのロケ地だった。
相手は維新の会の橋下さんや松井さん、聴衆は2000人~3000人いる中に突っ込んでいく。

なんとなく恐いと思いながらも、こちらはいい画が取れるとわくわくしていた。
それは安倍さんを撮ったときもそうだった。


Q4、かなりマック赤坂さんに焦点を当てて撮っていますが、マックさんを含め彼らの政策をどのようにとらえましたか?

当然ながら取材対象であるマックさんや羽柴さんなどの本がたくさん出ていて大阪のローカルの泡沫候補である、家から一歩も出ない岸田さんも、実はものすごい緻密な計算の政策本を出しているので、それらの本を読みこんで、どんな活動をしているのか、彼らの政策を下調べしてインタビューに挑んだ。
何ヶ月かインタビューを費やしたが、泡沫候補独特の理論は正直わかりにくかった。
マックさんや羽柴さんは経済的に成功されている方。自分の成功体験を通じて、こうしたら世の中が良くなるなどの
話が出るかと思ったが、出てくる言葉は「スマイル」や「一票一揆」。なぜスマイルに到達したか、思考のプロセスを聞いても出てこない。誰も聞こうとしない言葉だからこそ聞きたかったが出てこなかったのでそこが苦労した点。
結局わからなかったので、逆に、櫻井さんや息子さんなど周囲の人々にカメラを向けて補足説明するという手法にたどり着いた。


Q5、先月の参院選に立候補しようとしていた?

はい。実際に、2年間泡沫候補の方々を撮らせていただいて、自分がしなければおかしいのではないかと思いはじめた。
この映画を撮っていて学んだところのひとつは政治を志す人は、ものすごくピュアでものすごく何かに自分の価値観を信じ切っている方々だと突きつけられた。
政治家になったとしても一方を向けば一方からは文句が出る。高いお金をもらっているが、彼らはそれ以上の活動をしていた。選挙に勝つ前に300万の供託金を払うが、ましてや泡沫候補の人々にそのお金は返ってこない。その中でも供託金を払ってでも選挙に打って出る。ゆるぎない信念がない限りできない。僕ができること、社会に還元することは、立候補することではないかと思った。が、もろもろの事情、下調べをしたらいろいろと間に合わないことを知り断念しました。

チャンスがあればまた?

そうですね。
監督とも以前から話していたが、僕らはフィルムメーカーであり、政治家ではない。僕らが表現する場所は映画だった。供託金300万を払って政治に投げ込む代わりにこの映画を作ると決めていた。
実際、供託金よりこの映画は倍以上お金がかかっている(苦笑)
2015年に地方統一選がある。もしかしたらでちゃうかもしれない(笑)


Q6、最後にメッセージを

この映画を通じて、藤岡監督ともずっと話をしていたのは立候補という行為。立候補という行為はありとあらゆる生活の場面や、人生の中であるんじゃないかなと思う。今回はたまたま政治からの立候補を撮ったが、彼らは損得ではないところで出馬をしその行為自体を笑われ、罵倒されるが、けれど彼らはやる。彼らは決めたから。
小さな立候補の積み重ねはどこにでもある。たとえば電車でおじいさんおばあさんが立たれていたら席を譲る。普通は小さな親切という言葉になるかもしれないが、僕の中では立候補だとおもう。周りから見たらおや?と思うこともあるかもしれないが、そういった積み重ねがよりよい社会、暮らしにつながっているはずだと彼らは信じ、立候補したのではないかと思う。

立候補した人間を指差して笑うことは簡単だが世の中を、人生を主体的に生きる行為ほど人間て自由に生きることができるじゃないかとおもう。その自由を手に入れるために、人に笑われようが唾を掛けられようが、
気にせず一歩前に出る必要があると思う。
今回この映画を撮れて立候補という言葉がいろんな意味でつながった。皆さんにも人生でそんな瞬間がきたら、人に笑われることを気にせずちょっとだけでもトライしてほしい。その行為は絶対に返ってくると思う。


本日はどうもありがとうございました。


UPがおそくなりすみません。
映画「立候補」は9月13日(金)までの上映
上映時間①10:30~②14:50~③18:50~
公式サイトはこちら


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Posted by 長野ロキシー at 17:53
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